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東電福島原発 地下水くみ上げ井戸「サブドレン」から 過去最高のセシウム42万ベクレル(1㍑当たり)検出。東電は「大雨のせい」というが、ほんとうか?

2014-10-25 00:13:57

サブドレンの内部
サブドレンの内部
サブドレンの内部


東京電力は24日、福島第一原発の2号機建屋周辺にある井戸「サブドレン」の地下水から、放射性物質のセシウムが1㍑当たり46万ベクレルという高濃度を検出した、と発表した。サブドレンからの汚染濃度としては過去最高値。

 

サブドレンは原発の地下を大量に流れている地下水をくみ出すための立て坑で、42本設置されている。井戸の中には、地下水をくみ出すためのポンプが設置されている。その水質を22日に採取して調べたところ、井戸の1本(No19)から放射性セシウムの濃度が1㍑当たり46万ベクレル検出された。

 

次の23日は若干下がったが、それでも42万5000ベクレルと高レベルが続いている。同井戸のセシウム濃度は、昨年11月の前回調査時では、480ベクレルでしかなかったから、一気に920倍に悪化したことになる。

 

また、近くのNo18のサブドレンでも、22日には42万4000ベクレルを検出している。ただ、同じく近接するNO20のサブドレンでは、22日24ベクレル、23日91ベクレルと、目立った上昇はみられていない。18、19のサブドレンに集中的に汚染が発生している形で、東電は、両井戸からの地下水のくみ上げは、当面停止する方針だ。

 

東電は、高濃度セシウムが検出された理由について、「建屋上の放射性物質が雨で流され、井戸に流れ込んだ可能性がある」とし説明している。事故原子炉の亀裂などから放射能が漏れているのではとの疑問については、サブドレンの水位は海面より7~8mのところにあり一方、2号機の建屋の滞留水水位はそれより低い海面3mであることから、建屋の滞留水が流出した可能性は無いとしている。

 

ただ、同時期に放水路からも高濃度のセシウムが検出されている。こちらについても東電は「大雨のせい」と説明しているが、事故から3年半を経過して、急に敷地内のあちこちで高濃度汚染水が相次いで見つかることに、不安を覚える人は少なくない。少なくとも福島原発は「今も、東電によってもコントロールされていない」ことは確かのようだ。

 

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2014/images/handouts_141024_15-j.pdf