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東電福島第一原発1号機の建屋カバー解体作業 微風の中での「突風」で(?) カバー開口部を過大に切り裂き。急きょ、作業中断へ(FGW)

2014-10-28 22:29:37

1号機原子炉建屋カバー解体工事屋根パネル開口部拡大の様子
 1号機原子炉建屋カバー解体工事屋根パネル開口部拡大の様子

1号機原子炉建屋カバー解体工事屋根パネル開口部拡大の様子


東京電力は28日、福島第一原発1号機で始めた原子炉建屋カバーの解体作業において、屋根カバーに穴を開けて実施していた飛散防止剤散布作業によって、開口部が「突風」によって過大に切り裂かれるという事態が生じたと発表した。

 

この日の作業は、建屋カバーの南2屋根パネルに穴を開け、そこに遠隔操作で飛散防止剤を散布するためのノズルをクレーンを使って差し込む作業をしていた。ところが、東電によると、先端のノズルが風によって動き、開口部のカバーの一部を過大に切り裂き、開口部を想定以上に拡大してしまった。

 

東電によると、拡大した開口部は、目測で約1m×約2mの三角型の形状で開いているという。東電は同日の作業を中断し、拡大した開口部から放射性物質が外部に漏れていないかを、各ダストモニターやモニタリングポストの値を確認した。その結果、トラブルが発生した前後において、有意な数値の変動はなく、放射性物質の漏れはなかったとしている。

 

ただ、ノズルが動いてパネルを破壊した原因については明確ではない。作業当時の風速は毎秒2m程度で、気象庁の風速の基準では、レベル2の「軽風」(1.6~3.3m)に該当するレベル。当日の福島県地方は晴れのお天気で、午後には風速5mになった地域もあったが、事故当時は、ほとんど微風とも言えるレベルだった。しかし東電は、飛散防止剤を注入する機器をクレーン操作で穴から引き抜こうとした際、瞬間風速約18メートルの突風で機器が揺れて、カバーの一部を壊した、と説明している。

 

ただ、事故原因についてはその他の理由も考えられる。クレーンの操作ミス、カバーの劣化、散布した飛散防止剤の跳ね返り、あるいは防止剤が建屋の異物を巻きあげた可能性等だ。だが、東電はそうした作業上のトラブルではなく、「突風」説を強調している。メディアもその発表通りの報道が大半のようだ。作業にミスはない、自然が想定外の動きをした、と言わんばかりだ。どこかで聞いたことのある”言い訳”だが・・・

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2014/images/handouts_141028_04-j.pdf