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三井不動産。都内のグリーンビルディング建設資金のリファイナンスでグリーンボンド1300億円発行。「グリーンウォッシュ」議論の外苑再開発事業での同ボンド発行の可否は示さず(RIEF)

2023-05-31 19:08:21

mitsuiキャプチャ

 三井不動産は31日、同社が開発を手がけた東京都内のグリーンビルディングの建設資金をリファイナンスするグリーンボンド1300億円分を発行すると発表した。国内の不動産会社による一度のグリーンボンド発行額としては過去最大額だとしている。同社は神宮外苑の再開発事業に取り組んでいるが、同事業へのファイナンスについては今回のグリーンボンドの調達資金は充当しない見通し。同社は外苑再開発事業を生物多様性条約に合致するものと位置付けているが、グリーンウォッシングの懸念も指摘されている。https://rief-jp.org/ct12/134840

 (写真は、グリーンボンドの資金使途先の3物件。建物はグリーン仕様だが、生物多様性条約の昆明・モントリオール枠組には適合しない)

 今回のグリーンボンドの発行は同社として4回目。発行するのは5年債(300億円)と、10年債(1000億円)の2本。利率は5年債が0.360%、10年債が0.810%。6月6日に発行する。今回の発行で同社のESG債発行額は累積で約6000億円になる。

 資金使途先は、「東京ミッドタウン八重洲・八重洲セントラルタワー」(東京・八重洲)、「Otemachi Oneタワー」(東京・大手町一丁目)、「日本橋室町三井タワー」(東京・日本橋室町)の3物件。各物件のグリーン性については、国内の認証機関の認証を取得している。いずれもすでに完成しており、開発建設に要した資金に充当する。

 主幹事は、SMBC日興証券、野村證券、大和証券、 みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、 岡三証券、東海東京証券、BofA証券の各社。

 同社は、「今後もサステナブルファイナンスに積極的に取り組むことにより、資金調達の多様化と持続可能な社会の実現に貢献していく」としている。外苑再開発の資金調達をグリーンボンドで行うかどうかについては方針を明らかにしていない。https://rief-jp.org/ct12/134948

https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2023/0531/