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神鋼環境、バイオ燃料の生産性2倍-「ユーグレナ」で新規株の培養に成功(各紙)

2013-05-31 21:27:13

代表的なユーグレナ(ミドリムシ)
代表的なユーグレナ(ミドリムシ)
代表的なユーグレナ(ミドリムシ)


神鋼環境ソリューションは30日、筑波大学の渡邉信教授らの研究グループと共同で、微細藻類「ユーグレナ」で、油脂含有率の高い新規株の培養に成功したと発表した。ユーグレナ(*1)は石油の代替となる油脂を生産し、食料と競合しないことから、次世代のバイオマス燃料として有望視されている。sinkoukankyolog_sks 今回開発したユーグレナの新規株は、既存株「グラシリスZ株」と比べてバイオマス生産性および油脂含有率がともに二倍以上あることが培養実験で確認されたという。2018年度にもバイオ燃料としての実用化を目指す。
 同新規株は石炭と同程度の燃焼カロリーを持つことも確認できた。また有機物を含む排水でも増殖することから、将来は排水を浄化しながらバイオ燃料を生産することも可能になる。開発は、同社の技術研究所(神戸市西区)内にラボスケールの培養設備を設けて取り組んできた。

 有機物を含んだ排水においても良好な増殖を確認できており、排水を浄化しながらバイオ燃料を生産する技術の可能性が見出されており、培養条件のさらなる最適化を推進中です。

ユーグレナの場合、ユーグレナ自体の栄養価が高いことを活用した健康食品生産、及びパラミロン(*2)と呼ばれる独自の貯蔵物質が持つ免疫賦活作用(*3)の機能性を生かした商品生産の可能性も生まれてくる。


(*1)ユーグレナ :光合成を行う植物的性質と“すじりもじり”運動をする動物的性質を兼ね備えたユニークな生物




(*2)パラミロン :グルコース(ブドウ糖)がβ-1,3結合した多糖(重合度;約700)




(*3)免疫賦活作用 :免疫機能をつかさどる細胞を活性化する働き


 

 


発表資料はこちら
PDFファイル[88KB]


http://www.kobelco-eco.co.jp/topics/pdf/2013/20130530.pdf