HOME1. 銀行・証券 |東北6地銀がメガソーラー向けプロジェクトファイナンスで初の協調融資68億円、岩手銀が主導役。都銀等に頼らず(FGW) |

東北6地銀がメガソーラー向けプロジェクトファイナンスで初の協調融資68億円、岩手銀が主導役。都銀等に頼らず(FGW)

2015-07-09 22:51:18

iwateginko2キャプチャ

岩手銀行など東北6県の地方銀行は岩手県滝沢市に建設中の大規模太陽光発電施設(メガソーラー)事業向けに約68億円をプロジェクトファイナンス方式で協調融資を実施した。東北各県の主要銀行だけで協調融資するのは初めて。主幹事は岩手銀行。

 

 協調融資に参加したのは、岩手銀のほか、青森、秋田、七十七、山形、東邦の各銀行。いずれも各県の第一地銀として知られている。これまでも県境を越えた地銀同士の協調融資はあったが、東北全体の地銀が手を結ぶ形の大型プロジェクトファイナンスで協調したのは例がない。

 

 融資先は半導体商社のバイテックなど2社が設立した特別目的会社バイテック・漁火館滝沢市メガソーラー(東京・品川)。岩手県滝沢市の市有地を含む土地約41万2千㎡に建設中のメガソーラー建設資金となる。発電能力は2万1000kWで、一般家庭約6100世帯分の消費電力を供給できる大型発電所となる。

 

 総事業費は約77億円。うち融資は約68億円で、各行の融資比率は岩手銀が最大で、残りを他の5行がほぼ均等に負担したとみられる。同事業はすでに着工済みで、今年12月下旬の稼働を目指す。発電した電力は固定価格買い取り制度(FIT)の適用を受けて、全て1kW時当たり36円の価格で、東北電力に20年間売却する。

 iwateginkoキャプチャ

 FITの導入以来、東北でも太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギー事業が各地で立ち上がっている。エネルギーの種別では太陽光が中心だが、風力、木質バイオマスあるいは鶏糞バイオマスなどの事業も起きている。岩手銀の場合で、再エネ関連融資契約は累計で334億円に達しているという。

 

https://www.iwatebank.co.jp/announce/news/2015/07/20150708_syndicated-loan.pdf