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福島推計人口 33年ぶり200万人割れ 原発事故で流出(河北新報)

2011-09-01 16:27:26

福島県が31日公表した7月1日現在の推計人口によると、県人口は199万7400人(男97万120人、女102万7280人)で、前年同期の203万1631人から1.68%減少し、33年ぶりに200万人を割り込んだ。東日本大震災前の3月1日現在との比較では2万7001人減り、福島第1原発事故によって人口が流出したことを示している。
3月1日から4カ月間では、自然動態(出生5165人、死亡1万202人)は、5037人の減。社会動態は、転入2万4824人、転出4万6788人で、2万1964人減少した。県外への転出は3万2471人で、前年同時期の1万9011人を大きく上回った。県外からの転入は1万383人だった。

市町村別で人口の減少幅が最も大きいのは、いわき市の5785人。次いで郡山市4133人、南相馬市3528人、福島市2166人、浪江町1316人。減少率では、1万5959人から1万4907人に減った富岡町の6.59%が最大。

 

県人口は戦後、順調に伸び続け、1998年1月1日現在の213万8454人がピーク。その後、緩やかな下降線をたどったが、震災と原発事故により予想より早く200万人を下回る結果になった。

 

県統計調査課の国分敏明課長は「(津波被害がなかった)郡山、福島市など中通り地方でも減少が大きいのは、原子力災害に伴う移動と推測される。県民が早く戻って安心して生活できるように事故が収束してほしい」と話している。

 

推計人口は、国勢調査の数字を基に住民基本台帳などで算出する。住民票を移動させないで県外に住んでいる人は県人口に含まれるため、実際の居住人口はさらに少ないとみられる。

 

http://www.kahoku.co.jp/news/2011/09/20110901t65016.htm