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米欧多国籍自動車メーカーのステランティス。カナダでの韓国LDエナジー系とのEV用バッテリー合弁事業から脱EVで撤退。LGはカナダ政府の「EV生産の世界的リーダー戦略」に対応(RIEF)

 (写真は、NextStar Energyの本社)

 

  米欧の多国籍自動車メーカーであるステランティスは、電気自動車(EV)戦略見直しの一環で、韓国のLGグループ系のLGエナジーソリューションと共同で取り組んできたバッテリー製造事業から撤退すると発表した。LGエナジーと設立した合弁会社「NextStar Energy」の権益(49%出資分)を全額、LGエナジーに売却する。LGが全額所有する形となったNextStar Energyは、カーニー・カナダ首相が推進するEV事業強化のカナダでの重要な担い手としてバッテリー製造・輸出事業を継続する。

 

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カナダのカーニー首相。カナダ産電気自動車(EV)の「2035年目標」弾力化の一方で、米国依存型から、中国、韓国等を巻き込む多様な国際連携政策へ。EV製造の世界的リーダー目指す(RIEF)

写真は、執務室で仕事をするカーニー首相=首相官邸のサイトから引用)

 

 カナダのマーク・カーニー首相は5日、現行の2035年までにカナダ国内で販売される自動車をすべて電気自動車(EV)とする政策を変更し、35年までに75%、2040 年までに90%へと段階的に引き上げる目標に緩和するとした。そのうえで、カナダがEV生産の世界的リーダーになるため、これまでの国内生産車の大半を単一の貿易相手国(米国)に依存していた構造を、中国や韓国を含む多様な国際貿易パートナーとの間での関係に変革するとの方針を示した。

 

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米テキサス州連邦地裁。同州が制定した化石燃料企業への投資をESG判断で否定する金融機関を、州の各機関との取引対象から除外する「企業ブラックリスト法(SB13)」を違憲と判断(RIEF)

  トランプ米政権の「反ESGキャンペーン」の先頭に立ってきた米テキサス州が、化石燃料企業への投資に消極的な金融機関を、州各機関の投資対象機関から除外するために制定した「企業ブラックリスト法(SB13)」について、同州の連邦地方裁判所は、同法は違憲として、同法の無効化を命じる判決を出した。同法は2021年に成立し、その後のトランプ氏の大統領再選で勢いを増した共和党主導州当局による「反ESG」運動を法的に支える形となっていた。その法律がテキサス州の連邦地裁で「否定」されたことで、共和党・トランプ政権の「反ESG活動」の法的妥当性が改めて問われる形になりそうだ。

 

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ダイヤモンドオンラインの「従業員の不満投稿による『働き方ブラック企業』ランキング生保・損保編」。1位は2年連続で日本生命、2位明治安田生命。不正事件のプルデンシャル生命は9位(RIEF)

 

 ダイヤモンドオンラインは、従業員の不満投稿数が多い「2025年版ブラック企業ランキング生保・損保版」を公表した。最も不満の口コミ投稿数が多かったのは日本生命保険。前年(2024年)に続いて2年連続の1位だった。同社の不満投稿で目立つのは、「待遇・評価」での給与水準の低さや、過重な働き方など。同社は今年、三菱UFJ銀行への出向社員が銀行資料の無断持ち出し事件が発覚、当該の社員は社内で「スパイ社員」として扱われていた問題も引き起こしている。2位は明治安田生命、3位が住友生命の順。損保では損害保険ジャパンが7位。不正事件のプルデンシャル生命は9位。プルデンシャルへの調査は不正事件が発覚する前なので、今年上半期調査で「不満」に反映される可能性がある。

 

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三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)。初の「デジタル・インクルージョン・ボンド」発行。5億㌦(約780億円)。資金使途はインドでの金融包摂プロジェクト等に充当(RIEF)

写真は、WEFが公表したデジタル・インクルージョンボンドガイドライン」のサイトから)

 

  三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)は、ソーシャルボンドの一種である初の「デジタル・インクルージョン・ボンド」を発行し、5億㌦(約780億円)を調達した。SMFGは、世界経済フォーラム(WEF)が発行した同ボンドのガイドラインに準拠するフレームワークを開発し、それに基づき今回のボンドを発行した。調達資金は、SMFG傘下のインドの貸付機関を通じて、中小零細企業(MSME)向けに医療・教育等の必須サービスや金融包摂プログラム等を通じて貸し出す。デジタルローンは、金融サービスが十分に利用できない企業や個人による借入を容易にするために設計されているとしている。SMFGにとってソーシャルボンドの発行は今回が初めて。発行額に対して5倍近い24億㌦の応募があったとしている。

 

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テスラ、2025年に初の年間売上高減少を記録。「虎の子」のカーボンクレジット売上高も前年比28%減。米欧の燃費規制等の大幅緩和で、今後のクレジット収益は大きくは見込めず(RIEF)

写真は、テスラの人気車種の「モデル3」=テスラのサイトから引用)

 

 テスラ社は2025年通期の総売上高が約948億㌦(約14兆7900億円)となり、前年比約3%減と、初の年間売り上げ減を記録した。2025年第4四半期の売上高も同様の減少を示した。主力の電気自動車(EV)の年間の販売台数は163万台と前年比8.5%以上減少し、中国の比亜迪(BYD)の220万台に大きく抜かれた。世界最大手のEVメーカーの座から陥落したことになる。テスラのカーボンクレジット収益は、2024年には過去最高額を記録したが、25年は販売台数の減少と、トランプ政権によるEV支援策廃止等の影響もあり、前年比28%減と大きく下がった。「脱炭素車」としてのテスラの「栄光」の陰りを象徴する形だ。

 

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国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)。自然関連リスクと機会の情報開示対象の範囲は広くとるが、開示要件は既存のS-1、S-2開示の補完を前提。10月のCOP17までに公開草案(RIEF)

 

 国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は先週、フランクフルトで開いた理事会で、自然関連リスクと機会に関する基準設定プロジェクトの目的と範囲について議論した。その結果、①範囲を限定せず、企業の将来の見通しに影響を及ぼす可能性が合理的に予想される全ての自然関連リスク・機会に関する重要な情報を対象とする②企業がIFRS-S1「サステナビリティ情報開示」とIFRS-S2「気候関連開示」を適用していることを前提に、これらの要件を補完する自然関連リスク・機会に関する開示要件またはガイダンスを開発するーーことを全員一致で合意した。

 

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第11回(2025年)サステナブルファイナンス大賞インタビュー①大賞。札幌証券取引所の長野実理事長。「市場原理による『見えざる手』での均衡に対し、社会の『外部不経済』の修正には、われわれ自身の『見える手(取り組み)』が必要」(RIEF)

写真は、前列㊧から、新事業推進部長兼上場推進部長の大畑周司氏、理事長の長野実氏、専務理事の上田悦弘氏の順)

 

 一般社団法人環境金融研究機構(RIEF)が毎年実施している第11回目(2025年)のサステナブルファイナンス大賞授賞機関に対して、受賞内容をお聞きする個別インタビューを掲載します。第一回は大賞(最優秀賞)に選ばれたグリーンボンド等のESG債上場市場を日本で初めて設立した札幌証券取引所理事長の長野実(ながの・みのる)氏です。

 

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モザンビークLNG事業。仏トタルエナジーズが5年ぶりの事業再開で同国大統領と合意。日本勢は国際協力銀行(JBIC)や3メガバンク、日本生命等の官民金融が参加。環境NGOは猛反発(RIEF)

 

   仏エネルギー大手トタルエナジーズは先週末、会長兼CEOのパトリック・プイヤン(Patrick Pouyanné)氏が、モザンビーク大統領のダニエル・チャポ(Daniel Chapo)氏と会談し、休止状態が続く「モザンビークLNGプロジェクト」を全面再開することで合意したと発表した。同国北部の天然ガス開発地域で、2021年4月、治安の悪化でトタルが事業の休止を「不可抗力」として宣言、中断していた。5年ぶりの再開になる。ただ内外の環境・人権NGO等は、国軍による民間人への弾圧問題等が解決されておらず、事業再開は人権リスクが大き過ぎると反対を表明。事業に資金を供給する日本の官民金融機関を含む金融機関等に対して同事業へのファイナンスの停止を求めている。

 

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日本生命。昨年の中国電力島根原発向けに続き、北海道電力泊原発3号機にも「トランジション」の名で「原発ローン」提供。原発の安全対策費の名目。使用済み核燃料処理には言及ゼロ(RIEF)

 

 日本生命は先週末、北海道電力の泊原発3号機の再稼働に伴う同原発の安全対策費用を資金使途とするトランジションローン70億円を、同社に提供すると発表した。日生が原発再稼働の必要資金をトランジションローンとして提供するのは、昨年の中国電力の島根原発3号機の再稼働資金供給に次ぎ2件目。生保業界の中で公表ベースで原発ローンを相次いで実行しているのは日生だけだ。同社の原発支援の積極姿勢が際立つ格好だ。

 

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