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国際気候NGO。高炭素排出の「鉄鋼業」の脱炭素化度を評価する「鉄鋼企業移行トラッカー」を開発・公開。日鉄など世界22メーカー対象。投資家や顧客企業、市民団体らの利用を想定(RIEF)

 

   高炭素排出の代表産業である鉄鋼業界は世界のCO2排出量の約11%を排出している。したがって、その脱炭素化の進捗は、各国の気候対策でも重要課題だ。世界の主要鉄鋼メーカーの脱炭素化状況をウォッチしている国際気候NGO「スティールウォッチ」は、こうした鉄鋼メーカーの排出量の透明性と情報の比較可能性性を高めるデータ分析ツール「鉄鋼企業移行トラッカー」を開発・公表した。対象となるメーカーは、日本の日本製鉄やJFEスチールを含めて12か国22社。分析ツールの開発・公表は、鉄鋼メーカーの脱炭素化を推進するうえで、透明性と信頼性を高めたデータに基づく政策・経営の議論の土台になると期待される。

 

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2025年の世界平均気温は14.97℃。観測史上3番目の高気温の年に。産業革命前からの気温上昇「1.5℃」突破は10年以内に到達。パリ協定時の想定より10年早く。EU気候機関が公表(RIEF)

 

  EUのコペルニクス気候変動サービス(C3C)によると、昨年(2025年)の世界全体の平均気温は14.97°Cで、産業革命前(1850~1900年)から約1.47℃の上昇となった。観測史上もっとも暖かい年だった2024年よりは0.13℃低く、2023年よりわずかに0.01℃低い過去3番目に平均気温の高い年だった。その結果、過去3年間(2023~2025年)の地球平均気温は産業革命前比で1.5℃超の上昇となった。3年間の平均気温が1.5℃の限界値を超えたのは今回が初めて。トランプ政権の米国はパリ協定からの離脱に加えて、国連気候変動枠組み条約(FCCC)からの離脱も宣言しているが、地球の気温は確実に上昇し続けている。米国の「気候政策の誤り」が、気温上昇によって裏付けられようとしている。

 

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ニューヨーク市の混雑税導入から1年。対象街区マンハッタンでは年間2700万台の車の進入削減。大気汚染も改善、5億5000万㌦の税収は、地下鉄・バスの公共サービス改善に投資(RIEF)

写真は、混雑税の導入で、交通渋滞が緩和され、歩行者が増えたニューヨークの街角(MTAのサイトから引用)

 

 ニューヨーク市が車交通の渋滞緩和と大気汚染の改善などを目指して、市内中心部のマンハッタン(60丁目以南の街区)に出入りする自動車を対象とする混雑税(congestion pricing)導入から1年が経過した。同税導入の成果を、実施主体のニューヨーク都市圏交通局(MTA)とコーネル大学が調べたところ、①対象街区に進入する車が2024年比11%減少、②交通渋滞が緩和し、実施半年で大気汚染物質の排出量が22%減少(マンハッタン以外の区でも大気汚染が改善)③車交通に対する騒音苦情が17%減少――等の成果が出ていることがわかった。自動車通勤から公共交通に乗り換える利用者が増加し、対象街区内の歩行者が増えたことで、「ニューヨーク経済にプラスの効果が出ている」(MTA)との評価の声もあがっている。

 

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ESG債のセカンド・オピニオン事業(SPO)でリーダー企業となってきた「サステナリティクス」が同事業から撤退へ。CEOが「同社の優先事業に入らず」と。ESG債市場の縮小傾向を反映(RIEF)

 

 グリーンボンド等のESG債のセカンド・オピニオン事業(SPO)のトッププレイヤーとみなされてきたサステナリティクス(Sustainaytics)が、同事業からの撤退を計画していると報じられた。同社CEOのデイビッド・パリアロ(David Pagliaro)氏がESGメディアに明らかにした。同氏は、同社が世界第2位のESGリスク評価・調査プロバイダーとなった一方で、「われわれが『勝つ権利』を持つ領域を考えた結果、投資先に関する戦略的判断につながり、同時に優先順位を下げる可能性のある領域も浮き彫りになった」と述べ、SPO事業の優先度が低下していることを認めた。

 

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米ワシントン連邦地裁。トランプ政権が建設差し止めを命じた米東海岸での洋上風力事業のうち、デンマーク・オーステッドの「レボリューション・ウィンド」計画の建設継続を認める(RIEF)

 

 昨年末にトランプ政権の内務省が、米東部の大西洋沿岸海域で、建設工事中の洋上風力発電の5事業の工事停止命令を出した件で、ワシントンD.C.のコロンビア特別区連邦地方裁判所は12日、ニューイングランド地域で建設工事中のデンマークのオーステッド(Ørsted A/S)による「レボリューション・ウィンド計画」の建設継続を承認した。裁判長は、「政府が主張する国家安全保障上の懸念は再エネプロジェクトを阻止するための『口実』であり、オーステッド社がそれらの問題を解決できない理由を完全に説明していない」と指摘した。

 

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米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長へのトランプ政権の検察当局による捜査問題で、欧州中央銀行(ECB)等の10の中央銀行・機関がパウエル支持の共同声明。日銀加わらず(RIEF)

写真は、欧州中央銀行のプレスリリースから)

 米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル(Jerome H. Powell)議長がトランプ政権の米検察当局から捜査対象となっている問題で、欧州中央銀行(ECB)や英イングランド銀行等の10の中央銀行・機関の総裁らが連名で、「われわれは、FRBおよびその議長のパウエル氏を全面的に支持する。中央銀行の独立性は、われわれが奉仕する市民のために、物価、金融、経済の安定の礎」として、同議長への連帯を表明する共同声明を発表した。声明には、ECBなど9中央銀行と国際決済銀行(BIS)の取締役会議長、総裁の合計10機関、11人が加わった。ただ、韓国の中央銀行総裁の名はあるが、日本の日銀の植田総裁の名はない。日銀の「不在」は、トランプ政権との連携を重視する高市政権の方針によるものとみられる。

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昨年(2025年)のグローバル市場でのESG債発行額、5年ぶりに1兆㌦台を割り込み。前年比2割弱の減少。トランプ政権の「反ESG政策」の影響大きく。グリーンローン等も低迷(RIEF)

 

 昨年(2025年)のグローバル市場でのグリーンボンド等のESG債の発行額は、1兆㌦ラインを大きく割り込む8480億~8710億㌦の水準にとどまったことが分かった。前年比で2割弱、1兆㌦割れは2020年以来5年ぶりとなる。グリーンローン等のサステナブル融資も、7820億~7930億㌦で前年比17~18%減。債券と融資の両方を合わせたサステナブル債務額(Debt)は前年の2兆㌦台から約2割減の1.6兆㌦台となった。2期目のトランプ政権が発足以来、米国市場を中心として反ESG政策を推進した影響が大きい。

 

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米系石油大手企業、トランプ政権のベネズエラへの石油インフラ再投資要請に「踊らず」。エクソンモービルのCEOらは「(ベネズエラの)法的、商業的枠組みの確立が最優先」と主張(RIEF)

写真は、ホワイトハウスで石油会社のトップらとの会合に参加したトランプ大統領ら政権幹部)

  トランプ米政権は9日、ワシントンのホワイトハウスに、米系石油会社を中心とした約20社のCEO等を招待し、ベネズエラの石油生産を復活させるために1000億㌦(15兆円)の石油インフラ投資に取り組むよう要請した。このうち、現在も同国での生産を続けている米ビッグスリーの一角のシェブロンは、現行の生産能力を倍増させる方針を示したが、最大の石油メジャーであるエクソンモービルのCEOダレン・ウッズ(Darren Woods)氏は、「ベネズエラは現在『投資不可能な』状況であり、実質的な投資を行う前に、法的および商業的枠組みを確立する必要がある」と指摘、他の石油会社の多くもベネズエラの石油産出事業への再参入について慎重な姿勢を示した。

 

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トランプ政権の国連気候変動枠組条約(UNFCCC)からの離脱宣言に、FCCC事務局長が「(米国の対応は)巨大な自滅行為で、米国をより不安定で貧しい状態に陥れるだろう」と警告(RIEF)

写真は、昨年11月のCOP30で演説するスティール事務局長=UNFCCCのサイトから)

 

 トランプ米政権が国連気候変動枠組条約(UNFCCC)や「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」等を含む66の国連機関や国際的枠組み等からの脱退を宣言したことを受け、UNFCCC事務局長サイモン・スティール(Simon Stiell)氏は「(米国の対応は)巨大な自滅行為であり、米国をより不安定でより貧しい状態に陥れるだろう」と、米国に対して警告を発した。そのうえで、「米国が将来的に再参加する道は、パリ協定への過去の参加時と同様に開かれている」とトランプ大統領の翻意を求めた。

 

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2026年1月23日(金)。第11回(2025年)サステナブルファイナンス大賞表彰式(RIEF)

 

 一般社団法人環境金融研究機構(RIEF)は、毎年恒例事業としている、日本の金融市場で環境金融商品・サービス・取り組みを行う金融機関、企業等を評価・顕彰する「サステナブルファイナンス大賞」の第11回(2025年)の選考企業・団体の表彰式を1月23日(金)午後3時から東京・内幸町の日本記者クラブにて行います。今回の受賞企業・団体は17件〈20社)で、これまでで最も多くの取り組みを選考しました。サステナブルファイナンスへの取り組みの深化、広がりを反映した形となりました。

 

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