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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑭サステナブルボンド賞:名古屋市「国内初のグリーン/ネイチャーボンドの発行」ICMAの実務者ガイドに準拠(RIEF)

写真は、名古屋・東山動植物園で、絶滅危惧種のマヌルネコやユキヒョウの展示説明版の前に立つ名古屋市財政局の鈴木雄太氏)

 

  名古屋市は、国際資本市場協会(ICMA)のネイチャーボンドの実務者ガイド(Sustainable Bonds for Nature : A Practitioner’s Guide)に準拠したグリーン/ネイチャーボンドを、国内で初めて発行したことで、第11回サステナブルファイナンス大賞のサステナブルボンド賞に選定されました。ネイチャーファイナンスの認知拡大に貢献するとともに、ネイチャーポジティブ(2030年までに生物多様性の損失を食い止め、反転させて回復軌道に乗せるという国際目標)の実現に向けた機運を醸成することが期待されます。名古屋市財政局財政部資金課課長補佐(市債担当)の鈴木雄太氏に聞きました。

 

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日本郵船、三菱UFJ銀行等の5者連合による「電源・再エネ100%」の洋上浮体式データセンターの実証試験、横浜港で始まる。再エネによる「エネルギー安全保障」の検証に期待(RIEF)

写真は、25日に横浜港で行われた実証実験の開所式)

 

  日本郵船、NTTファシリティーズ、ユーラスエナジーホールディングス、三菱 UFJ 銀行、横浜市の5者が共同で進める、再生可能エネルギー(太陽光発電)100%で運用する洋上浮体型データセンター(DC)が25 日、横浜市の横浜港で実証実験を開始した。同実験は、同港大さん橋橋埠頭上にミニフロート(浮体式係留施設)を設置、その上で実施する。今後、2026年度末までをメドに、塩害や振動等の稼働の安定性や再エネのエネルギーマネジメントの検証等を行う。中東戦争で石油・ガス等の輸入化石燃料に依存している国々でエネルギー安全保障への疑問が浮上しており、再エネ100%の洋上浮体式DCの成果が期待される。

 

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GX推進機構。みずほ銀行によるJFEホールディングスと、レゾナックホールディングス向けの脱炭素移行融資に初の債務保証提供。焦げ付きが出ても融資額の最大90%を保証(RIEF)

 

 GX推進機構は23日、みずほ銀行がJFEホールディングスとレゾナックホールディングスの2社に対して、脱炭素化への移行を支援するための融資向けに債務保証を提供したと発表した。同機構が債務保証を提供するのは初めて。みずほのJFEへの融資は、CO2多排出の原稿の高炉生産を代替する大型革新電炉への投資資金の一部となる80億円で、レゾナックには、使用済みプラスチック・同衣料等を原料とする低炭素アンモニアの製造技術への融資2.5億円。こちらも総額の一部の融資。ともに同機構の債務保証区分の第3分類に分類され、最大で融資総額の90%まで保証される。

 

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CDP。Google.orgと連携し、地方自治体の気候政策のための資金調達をAIを活用して支援する新規プラットフォーム設立へ。自治体の「データ」から「行動」への転換を支援(RIEF)

 

  気候関連等の環境情報開示システムを運営する非営利団体CDPは、Google.orgフェローと連携し、都市、州、地域等の地方自治体が、AIを活用してそれぞれの気候リスクを分析し、気候適応資金等を円滑に調達できるよう支援する新規プラットフォームを立ち上げたと発表した。Google.orgが開発・支援するツールは、都市、州、地域等がCDPの環境データセットを活用してリスクを低減し、未来に向けた適切な行動(政策)の選択するために、AI機能を使うもの。人知による忖度等を排し、科学的データに基づく政策を選び抜く方法を示すことができるとしている。自治体が「データ」から「行動」へ転換できるように後押しする。

 

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日本を含むアジア諸国が「エネルギー危機」への耐性を高めるには、原油・ガスの輸入依存からの脱却が不可欠。アジアのガス火力は太陽光発電に比べ2.5倍のコスト増。シンクタンク試算(RIEF)

上図は、アジアの主要国で発電に占める輸入燃料(ガス、再エネ、その他化石燃料)の比率の比較。全体的にガスの割合が高い)

 

  中東危機が続く中で、ペルシャ湾岸の石油・ガスに依存している日本を含む多くの国々でエネルギー供給の持続可能性が危ぶまれているが、そうした地域の一つであるASEAN等のアジア諸国が、現在計画中の天然ガス火力発電の拡大コストが、同量の電力を供給する太陽光発電に比べて、最大でおよそ2.5倍にもなるとの試算結果が示された。輸入ガス燃料に依存した「エネルギー安全保障コスト」が電力価格を押し上げるためだ。日本も同様の電源構造で、原油価格の上昇はガソリン価格に直接影響を与え、「カタールからの(ガスの)供給途絶はドミノ効果を引き起こす可能性が高い」と懸念を示している。

 

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世界気象機関(WMO)。昨年までの11年間(2015~2025年)は観測史上最も暑い期間。地球のエネルギー不均衡も最大。異常気象の影響は数百万人、損害は数十億㌦。年次報告で公表(RIEF)

 

 国連のWMO(世界気象機関)は23日、年次報告書「世界気候の現状」を公表した。それによると、2015年から昨年の25年までの11年間が、観測史上最も暑い11年間だったことが確認された。産業革命前以来の気温の上昇は、昨年、パリ協定の「1.5℃目標」に迫る「1.43℃」にまで上昇した。また地球に蓄積されたエネルギーの熱量は、過去最高水準に達していることも初めて明らかになった。すでに、異常気象は数百万人に影響を与え、数十億㌦の損害をもたらしている。人類は、中東、ウクライナなどの各地で戦争を続けている場合ではない。トランプ政権の責任者にはこの報告書をしっかり読んでもらいたい。

 

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第11回サステナブルファイナンス大賞インタビュー⑬サステナビリティ・サポート賞:イー・アール・エム(ERM)日本。金融機関向けに自然関連等のツール支援で協働(RIEF)

写真は、ERM日本の兼松浩介氏㊧と宝蔵花穂氏㊨)

 

 国際的にサステナビリティ・コンサルティングを展開するイー・アール・エム(ERM)日本は、ネイチャーファイナンス分野で生物多様性インパクト指標等のツールを開発、主要金融機関のサステナブルファイナンスの取り組みを支援してきたことから、サステナビリティ・サポート賞に選ばれました。同社コンサルティングパ―トナーの兼松浩介氏と、シニアコンサルタントの宝蔵花穂氏に聞きました。

 

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気候政策を「放棄」したトランプ政権の米国南西部で「春の熱波」。主要都市の最高気温は30℃超で一気に「真夏日」。気候変動を人為的に「無視」しても、地球の「人為的変異」は隠せない(RIEF)

写真は、World Weather Attributionのサイトから引用)

 

 米国南西部地域一帯で、記録的な熱波が発生している。カリフォルニア州からコロラド州にかけての州の多くの都市では最高気温が30℃を超え、春を通り越して、一気に夏の気温となっている。米国立気象局(NWS)気象予測センターは、これらの地区の数十都市で、3月としての観測史上最高気温を更新したと発表した。強力で移動速度の遅い「ヒートドーム」と呼ばれる高気圧に覆われたことが原因で、科学者はこの「春の熱波」は地球温暖化の影響と指摘している。トランプ米政権はパリ協定から離脱し、気候対策の「放棄」を明確にしているが、気候変動の影響は、その米国でも確実に広がっているといえる。

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カリフォルニア、ニューヨークなど、25の州当局等が、トランプ政権による温室効果ガスの「危険性認定」の取り消し判断に異議を唱える共同請願書、連邦控訴裁に提出。訴訟提起の前段(RIEF)

 (写真は、反気候政策を主導するトランプ米大統領=ホワイトハウスのサイトから引用)

  トランプ米政権が、オバマ政権時代に温室効果ガス(GHG)抑制の連邦政策の根拠として、GHGを公衆衛生に対する脅威とした「危険性認定」を、2月に撤回宣言したことに対して、カリフォルニア、ニューヨークなど約25の州当局のほか、ニューヨーク、ロサンゼルスなど約20の市・郡当局が共同で、米環境保護庁(EPA)による同認定の撤回に異議を唱える共同請願書を、連邦控訴裁判所(コロンビア特別区巡回区)に提出した。それによると、危険性認定を取り消すEPAの決定は、確立された法理、最高裁判所の明確な判例、および自動車排出ガスに含まれるGHGが人間の健康と福祉に及ぼす有害な影響に関する長年にわたる強固な科学的コンセンサスに違反すると主張している。

 

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ラグジャリーブランドのシャネル。初の気候移行計画を公表。サプライチェーンからの排出量(スコープ3)の削減強化で、2040年にネットゼロ達成目指す(RIEF)

 

  グローバルなラグジャリーブランドのシャネルが、2040年までにネットゼロ排出を達成するための初の気候変動移行計画を公表した。同計画は、サイエンス・ベースド・ターゲット・イニシアティブ(SBTi)等の世界の気候基準に準拠するものとしている。同社の現在(2024年)の総排出量約112万㌧CO2eの大半はサプライチェーンに起因する。シャネルはこれらの排出量の90%を取引の中で削減し、残りの10%は吸収・除去などの取り組みでカバーするとしている。

 

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